※『VIVANT』第16話のネタバレを含みます。
『VIVANT』第16話を見ていて、
「なんで突然、乃木が薫にテレビ電話したの?」
と疑問に思った人は多かったのではないでしょうか。
私も最初は、野崎の潜入捜査やシンシーの話をしていたところから、急に薫とのテレビ電話になったので、「この電話、何の意味があるの?」と思いました。
しかも、あとから分かるのですが、薫と話していた「乃木」は本人ではありませんでした。
AIが乃木そっくりの映像を作り、薫とリアルタイムで会話していたんです。
では、なぜ乃木はわざわざ薫に電話したのでしょうか。
VIVANT16話で乃木が薫にテレビ電話した理由
一番の目的はAIの実演だった
結論からいうと、あのテレビ電話は佐野公安部長に「AIで本人そっくりの人間を作り、自然に会話させることができる」という技術を見せるための実演だったと考えると分かりやすいです。
乃木と佐野が話しているところへ、突然、薫とのテレビ電話が始まります。
画面の中では乃木が普通に会話しています。
ところが実際には、
薫と話していたのはAIによって再現された乃木
でした。
つまり、あの電話そのものが「こういうことができる」という証明だったわけです。
画面に映っていた乃木は本人じゃない?
AIが乃木になりきっていた
ここが一番重要なポイントです。
第16話では、AIが乃木の表情や話し方などを利用し、本人がその場にいなくても、本人が電話しているように見せることができると描かれました。
薫は普通に、
「待ってます」
と返しています。
つまり薫から見れば、普通の乃木とのテレビ電話にしか見えません。
ここで重要なのが、AIだと気づかず会話できてしまったことそのものが実験結果になっていることです。
「映像を見せるだけ」ではなく、
実際に本人だと思って会話してもらう
ことで、AIのリアルさを佐野に見せることができます。
なぜ佐野にAIを見せる必要があったの?
裏切り者を見つけるための方法につながる
ここは電話の意味を理解するうえでかなり重要です。
佐野は作中で、裏切り者をどうやって見つけるのかという問題を意識しています。
そこで乃木側が見せたのが、AIを使えば本人がその場にいなくても、本人が普通に連絡しているように見せられるという能力です。
つまり、
「本人が生きているように見せる」
「普通に連絡しているように見せる」
「相手に安心させる」
といったことが可能になります。
この技術があれば、諜報活動ではかなり大きな意味を持ちます。
たとえば、本人が拘束されていても家族に気づかせず連絡できる。
あるいは、別の場所にいる人物を使って相手を信用させる。
さらに、誰がどのタイミングで誰と連絡しているのかを利用して、相手を誘い出すこともできると考えられます。
薫に電話したことにも意味がある?
「なぜ薫?」という疑問は残る
ここは第16話だけでは完全には説明されていません。
AIのデモを見せるだけなら、必ずしも薫である必要はありません。
ただ、薫は乃木と近い関係にある人物です。
そのため、
乃木の顔や声、話し方をよく知っている薫が違和感なく会話できる
こと自体が、AIの再現精度を見せるには分かりやすい実演だったと考えられます。
実際、薫はAIに気づかず普通に会話しています。
ただし、
「薫だから選ばれた理由」が劇中で明確に説明されたわけではありません。
ここは、現時点では考察として扱ったほうがいい部分です。
乃木本人とAIの乃木はどこにいた?
乃木と佐野は薫との電話を見ていた
このシーンは、もう一つ面白いところがあります。
薫と話している「乃木」を、乃木本人と佐野が見ています。
つまり、
本人がその場にいるのに、別の場所にいる本人のような映像を作って会話している
という構図です。
だからこそ、AI技術のすごさが一発で分かります。
佐野からすると、
「このレベルなら本人不在でも相手をだませるのか」
と実感できるわけです。
別班は以前からこのAIを使っていた?
16話で示されたAIの重要な用途
第16話では、この技術が今回突然作られたものではなく、別班が以前から家族への連絡などに利用していたことが示されています。
これはかなり重要だと思います。
つまりAI乃木は、単なる16話限定の演出ではありません。
別班が実際の任務で利用できる技術として存在しているわけです。
本人が海外で拘束されたり、直接連絡できない状況になったとしても、
家族には普段通り生活しているように見せる
ことができます。
情報機関にとっては、かなり強力な道具ですよね。
乃木が薫を騙したかったわけではない?
薫への電話そのものが目的ではない
ここは誤解しやすいところです。
「乃木は薫に何か伝えたかったの?」
と思ってしまいますが、16話を見る限り、中心にあるのは薫へのメッセージではありません。
むしろ重要なのは、
薫がAIの乃木を本物だと認識したこと
です。
つまり薫は、この実験の「相手役」になったと考えると分かりやすいです。
乃木が薫に電話したこと自体に特別な秘密があるというより、
「普通の人間を相手に、どこまで本人になりすませるのか」
を佐野に見せた、と考えるのが自然です。
このAI技術が何に使えるの?
諜報活動ではかなり危険な技術
個人的に、このシーンを見て一番ゾッとしたのがここでした。
もしAIがここまで自然なら、
- 本人不在でも連絡できる
- 家族や仲間を安心させられる
- 相手を信用させられる
- 偽の情報を伝えられる
- 相手を誘導できる
といったことが可能になります。
つまり、「本人からの電話だから信用できる」という前提そのものが崩れるわけです。
『VIVANT』で写真や映像、盗聴、監視などが重要になっていることを考えると、今回のAIも単なるハイテク演出ではなく、今後の情報戦に関係してくる可能性があります。
16話のテレビ電話を時系列で整理すると分かりやすい
こう考えると意味が見えてくる
私はこのシーン、次の順番で考えると一番理解しやすいと思いました。
こうして見ると、電話の目的が「薫との会話」ではなく、AI技術の実演だったことが分かります。
薫はAIだと気づかなかった?
少なくとも会話中は自然に対応していた
薫はAIの乃木と普通に会話しています。
しかも、「これ本人じゃないよね?」と疑うような反応は描かれていません。
この描写によって、
「本人そっくりに振る舞えるAI」
ということが視聴者にも伝わります。
個人的には、これがこのシーン最大のポイントだと思います。
AIについて説明台詞を長く入れるより、実際に薫をだませているところを見せたほうが説得力があります。
薫が裏切り者という伏線なの?
第16話だけではそうとは言えない
薫を電話の相手にしたことで、
「薫も何か知っているのでは?」
「薫が裏切り者だから実験に使ったのでは?」
と考えたくなる人もいると思います。
ただ、第16話のテレビ電話シーンだけを根拠に薫が裏切り者だと判断するのは難しいです。
むしろ今回の描写では、薫はAIの乃木に普通に応じる側として登場しています。
もちろん『VIVANT』なので、今後さらに裏がある可能性までは否定できません。
でも現時点では、
薫=裏切り者の証拠
とまでは言えないと思います。
まとめ|乃木が薫にテレビ電話したのはAIを見せるため
『VIVANT』第16話で乃木が薫にテレビ電話した理由を簡単にまとめると、
- 薫と話していた「乃木」は本人ではなくAIだった
- AIが本人そっくりの映像で自然に会話できることを実演した
- 最大の目的は佐野にAI技術の実用性を見せることだったと考えられる
- 別班は以前から、この技術を家族への連絡などに利用していた
- 本人がいなくても、本人がいるように見せられる
- 薫がAIに気づかず会話したことで、その精度が分かりやすく示された
- なぜ相手が薫だったのかは、16話では明確に説明されていない
つまり、あの電話を「乃木が薫に用事があって電話した」と考えると分かりにくいんですよね。
そうではなく、
「AIで乃木本人になりすませます」
ということを佐野に実演して見せた、と考えるとかなりスッキリします。
私は最初、「ここで薫との電話を入れる意味ある?」と思いましたが、AIだったと分かってから振り返ると、むしろ16話の中でもかなり重要なシーンだったと思います。
特に怖いのは、「本人から連絡が来た」という事実だけでは、本人だと保証できなくなったこと。
『VIVANT』は情報戦が中心のドラマなので、このAI技術が今後どこまで物語に関わってくるのかも気になります。

