『VIVANT』第11話では、新庄の不可解な行動をはじめ、今後の展開につながりそうな謎や伏線が数多く描かれました。
特に注目したいのが、テントのモニターだった新庄の背後に、別の協力者が存在する可能性です。
新庄は単独で動いているのか。
それとも、解体されたテントを再建しようとする人物がほかにいるのでしょうか。
そこで浮上するのが、乃木憂助が勤める丸菱商事の専務、長野利彦が新生テントの協力者、あるいは黒幕なのではないかという説です。
この記事では、『VIVANT』第11話の展開をもとに、長野専務が疑われる理由や、ファーストシーズンから残されている伏線を整理します。
なお、以下の内容には考察が含まれています。
劇中で明言された事実と推測を分けながら読み進めてください。
VIVANT第11話で描かれた新庄の新たな裏切り
公安の捜査官だった新庄はテントのモニターだった
ファーストシーズンの終盤では、野崎守の部下として働いていた新庄が、実はテントのモニターだったことが判明しました。
野崎の指示を受けて動く有能な公安捜査官に見えていただけに、この正体は視聴者に大きな衝撃を与えました。
さらに続編では、新庄が海外での永住権などを得るため、別班が保有する機密情報を取引材料にしようとしていた可能性が浮上します。
そのために別班員を拉致するという行動に出たのであれば、新庄は日本の公安だけでなく、別班とも完全に敵対したことになります。
テント解体後も新庄が動き続ける理由
重要なのは、新庄の行動がテントの解体後に行われている点です。
かつてのテントは、ノゴーン・ベキこと乃木卓を中心とする組織でした。
しかし、その組織が事実上解体された後も新庄が活動を続けているのであれば、次のような可能性が考えられます。
・テントの理念や組織を復活させようとしている。
・ベキとは異なる目的を持つ新組織を作ろうとしている。
・別班の情報を海外組織へ売ろうとしている。
・新庄を支援する別の黒幕が存在する。
新庄は公安で捜査経験を積み、情報収集能力や人脈を持っています。
それでも、国際的な組織を一人で立ち上げるのは簡単ではありません。
資金、拠点、協力者、偽造身分、移動経路など、さまざまな支援が必要です。
そこで疑われるのが、丸菱商事の長野専務です。
長野専務が新生テントの黒幕と疑われる理由
長野専務は、ファーストシーズンから視聴者の間で正体を疑われてきた人物です。
防衛大学校を卒業していることや、経歴に不自然な空白期間があることから、当初は別班関係者ではないかとも考察されていました。
しかし、第11話の行動を見ると、別班側ではなく、別班の活動を妨害する側の人物なのではないかという疑いも生まれます。
| 考察材料 | 劇中で描かれた内容 | 考えられる目的 |
|---|---|---|
| 乃木の昇進を後押し | フローライト事業の本部長に乃木を推薦 | 別班としての活動を制限する |
| 乃木の担当を継続 | 自分が新部署の面倒を見ると発言 | 乃木やムルーデル社を監視する |
| 東南アジアへの出張 | 社内の会話で出張予定が示される | 海外での事件に関与する |
| ザイールへの関心 | ザイールについて詳しく質問 | テントの情報流出を確認する |
| 防衛大卒後の空白 | 卒業後の2年間の経歴が不透明 | 特殊任務やバルカ渡航の可能性 |
| 太田梨歩との関係 | 太田と不倫関係にあった | 山本やテントとの接点の可能性 |
乃木を本部長に昇進させようとした理由
第11話では、フローライト事業をめぐり、丸菱商事の社長と長野専務が話し合う場面が描かれます。
ムルーデル社は丸菱商事そのものよりも、乃木憂助個人を信用して契約している状態でした。
そのため、乃木がライバル企業へ移籍すれば、フローライトに関する契約も他社へ移ってしまう可能性があります。
この状況だけを見れば、乃木を新部署の責任者に推薦する長野の判断は、企業人として自然です。
一方で、乃木には昇進を避けたい事情があります。
乃木は別班の任務を最優先しており、社内で責任の重い立場に就けば、海外で自由に活動することが難しくなります。
そのため乃木は、これまで目立たない社員を演じながら、意図的に昇進を避けてきたと考えられます。
長野が乃木の正体を知っている場合、乃木を本部長に就任させることには、次の効果があります。
丸菱商事での業務を増やし、別班として動ける時間を奪うことです。
つまり、長野の推薦には、優秀な社員を昇進させるという表向きの理由だけでなく、乃木を会社に縛り付ける狙いがあった可能性があります。
乃木が昇進を断った時の長野の表情
乃木は自ら本部長になるのではなく、宇佐美部長を責任者として推薦します。
そして自身は、バルカで現地責任者として事業の進行を見守りたいという意向を示しました。
この時、長野は乃木の判断を素直に歓迎しているようには見えませんでした。
表情の解釈には主観が入りますが、乃木が社内に残らず、バルカで自由に動くことを警戒していたとも考えられます。
乃木がバルカに滞在すれば、別班として新庄やテント残党を調査することも可能です。
長野が新生テント側の人物であれば、乃木を日本国内にとどめておきたいと考えても不思議ではありません。
長野が自ら新部署を管理しようとした
宇佐美部長を本部長にする案が決まった後、長野は、新部署が正式に立ち上がるまでは自分が面倒を見るという趣旨の発言をしています。
これも会社の専務としては不自然な対応ではありません。
しかし、長野黒幕説の視点から見ると、乃木を昇進させて拘束する計画が失敗したため、直接監視する方法へ切り替えたとも受け取れます。
長野が管理する立場になれば、以下の情報を把握できます。
・乃木の海外出張や行動予定。
・フローライト事業の進捗。
・ムルーデル社との連絡内容。
・ノコルの動向。
・バルカにおける丸菱商事の活動。
フローライト事業を管理することは、バルカの経済やノコルの会社を監視することにもつながります。
長野がテントや新庄と関係している場合、非常に都合のよい立場です。
長野専務の東南アジア出張は何を意味するのか
第11話でわざわざ出張先が示された理由
宇佐美部長と乃木の会話では、社長が北米へ、長野専務が東南アジアへ出張する予定であることが語られています。
ドラマの中で出張先を具体的に示した以上、今後の物語に関係する情報である可能性があります。
特に注目されるのが、番宣映像などで公開された海外ロケとみられる場面です。
その映像では、乃木やドラムたちが警察関係者と一軒家へ向かい、乃木が危険を察知して避難を呼びかけるような展開が紹介されていました。
動画内の考察では、この撮影場所がタイであり、長野の東南アジア出張とつながっているのではないかと推測されています。
一軒家の爆破事件に長野が関与している可能性
仮に、乃木たちが訪れた一軒家が爆破される予定だった場合、誰かが乃木たちをその場所へ誘導したことになります。
そこに長野が関係しているとすれば、目的は以下のいずれかかもしれません。
・乃木を別班員ごと排除する。
・新庄を追う捜査を妨害する。
・現地に残されたテントの情報を消す。
・フローライトに関する証拠を破壊する。
・ノコルやムルーデル社への接触を阻止する。
ただし、東南アジア出張と爆破事件の関係は、現段階では明確に示されていません。
長野の出張が通常の企業活動である可能性も残されています。
ファーストシーズンから続く長野専務の伏線
ザイールの名前を聞いた時に反応した
ファーストシーズン第3話では、乃木と長野が料亭で会話する場面があります。
乃木が誤送金された金の送り先に関係する人物としてザイールの名前を出すと、長野は強い関心を示しました。
ザイールは、乃木がバルカで接触したテントの幹部です。
乃木が別班であることを早い段階で見抜き、組織と家族を守るために自爆を選んだ人物でもあります。
長野はザイールについて、人物の様子や残された手がかりなどを細かく確認していました。
この場面では、長野がザイールを以前から知っていたようにも見えます。
長野がテント側の人間だった場合、ザイールがどこまで情報を漏らしたのかを確認しようとした可能性があります。
一方で、長野が元別班員だった場合でも、テントの幹部であるザイールに関心を持つ理由は成立します。
このため、ザイールへの反応だけでは、長野がテント側なのか別班側なのかまでは断定できません。
ただし、長野が一般の商社マンではないことを示唆する重要な描写だったと考えられます。
太田梨歩との不倫関係
長野は、丸菱商事の財務部に所属していた太田梨歩と不倫関係にありました。
太田は「ブルーウォーカー」と呼ばれる優秀なハッカーです。
テントのモニターだった山本巧は、太田の能力を利用し、誤送金事件を実行させました。
長野が太田のハッキング能力を知っていたのか、山本との関係に気づいていたのかは明らかになっていません。
しかし、テントに利用されていた太田と長野が深い関係にあったことは、偶然とは言い切れない部分があります。
考えられる可能性は次のとおりです。
・長野が太田を通じて山本の動きを監視していた。
・太田のハッキング能力を利用しようとしていた。
・山本と長野が別の場所でつながっていた。
・不倫関係そのものには裏の意味がなかった。
長野黒幕説を成立させるには、太田や山本との関係が今後どこまで明かされるかが重要です。
防衛大学校卒業後の空白期間に何があったのか
長野の経歴には2年間の空白がある
公安が調査した長野の経歴によると、長野は防衛大学校を卒業した後、2年間の空白期間を経て一橋大学大学院へ進学しています。
さらに、大学院時代も出席率が高くなかったとされています。
野崎は、この経歴から長野が別班で訓練を受けていた可能性を疑いました。
しかし長野は、防衛大学校時代に薬物へ手を出し、卒業後の2年間を更生施設で過ごしていたと説明しています。
長野の説明が事実であれば、経歴の空白は解消されます。
ただし、長野が特殊任務に関わっていた場合、薬物と更生施設の話は身分を隠すために用意された経歴である可能性もあります。
長野は元別班員だったのか
別班は、所属者の身分や経歴を隠しながら活動する秘密組織です。
長野が防衛大学校でスカウトされ、卒業後に別班員として活動していたとすれば、公式の経歴に空白が生まれても不思議ではありません。
長野が防衛大学校を卒業した1985年前後は、乃木卓が公安の任務でバルカに潜入していた時期と重なります。
ここから、次のような仮説が生まれます。
- 長野は防衛大学校卒業後に別班へ入った。
- 特殊任務でバルカへ派遣された。
- 現地で公安所属の乃木卓と知り合った。
- 任務を通じて二人の間に信頼関係が生まれた。
- 日本に見捨てられた乃木卓に同情した。
- 別班を離れ、テントの活動に協力した。
この説が正しければ、長野は最初からテント側だったのではありません。
元別班員でありながら、日本や公安への不信からテントへ転じた人物ということになります。
乃木憂助を救出した飯田は長野専務だったのか
戦場ジャーナリストを名乗る飯田の謎
幼い乃木憂助は、バルカで両親と引き離された後、過酷な環境で暮らしていました。
そんな乃木を発見し、日本へ帰国させたのが、飯田と名乗る日本人の戦場ジャーナリストです。
飯田の詳しい経歴や、その後の行方については、十分に明かされていません。
そのため、飯田が別の人物の偽名だった可能性も考えられます。
動画内では、飯田の正体が若い頃の長野専務だったのではないかという説が提示されています。
乃木卓との友情が救出の理由だった可能性
長野が別班員としてバルカで活動していたなら、公安の潜入捜査官だった乃木卓と接触していた可能性があります。
別班と公安は異なる組織ですが、日本を守るという目的では共通しています。
現在の乃木憂助と野崎のように、立場を超えた信頼関係が、乃木卓と長野の間にも生まれていたのかもしれません。
その後、乃木卓は日本側の支援を受けられず、家族と引き離されました。
長野がその事実を知っていた場合、少なくとも乃木卓の息子だけは助けたいと考え、密かに行方を捜していた可能性があります。
そして乃木憂助を発見した際、別班員であることを隠すため、戦場ジャーナリストの飯田を名乗ったという流れです。
この説が事実なら、長野が乃木を気にかけている理由にも説明がつきます。
ただし、長野が乃木を守ろうとしているのか、監視しようとしているのかは分かりません。
長野の中に、乃木卓への友情とテントへの協力という相反する感情が存在している可能性もあります。
1987年から1988年の空白とテント誕生の関係
長野は1987年に一橋大学大学院へ進学したとされています。
しかし、大学院への出席率は高くありませんでした。
一方、乃木卓は息子が亡くなったと聞かされ、絶望していた時期を経て、1988年に赤ん坊だったノコルと出会います。
ノコルを守るために生きることを決めた乃木卓は、武装勢力へ対抗するようになりました。
その活動が護衛の依頼につながり、後のテント誕生へ発展していきます。
| 年代 | 乃木卓の動き | 長野の経歴 |
|---|---|---|
| 1985年前後 | 公安の任務でバルカに潜入 | 防衛大学校を卒業 |
| 1985~1987年 | 家族と離れ、現地に残される | 経歴上の空白期間 |
| 1987年 | 息子を失ったと思い絶望する | 一橋大学大学院へ進学 |
| 1988年 | ノコルと出会う | 大学院の出席率が低い |
| その後 | 武装勢力への対抗を開始 | バルカにいた可能性が残る |
長野が大学院にほとんど出席していなかった理由が、バルカでの活動だったとすれば、年代の流れは一致します。
長野は日本では大学院生として身分を保ちながら、バルカでは乃木卓と行動していたのかもしれません。
新生テントが狙っているものとは
ベキの理念とは異なる組織になる可能性
ベキが率いていたテントは、表向きにはテロ組織と見られていました。
しかし実際には、バルカの孤児を救い、彼らが暮らせる環境を維持するために資金を集めていました。
最終的な目的は、日本への無差別攻撃ではありませんでした。
一方、新庄が作ろうとしていると考えられる新生テントは、ベキの理念を引き継いでいるとは限りません。
新庄が自分の安全や永住権のために別班の情報を売ろうとしているなら、組織の目的は利己的なものへ変化している可能性があります。
そこに長野が関与している場合、新生テントには次のような目的が考えられます。
・別班の解体。
・公安や日本政府への復讐。
・フローライト利権の獲得。
・バルカにおける新たな支配権の確立。
・ベキの残した人脈や資産の回収。
・海外諜報機関への機密情報の売却。
特にフローライトは、世界的な価値を持つ資源として描かれています。
その利権を支配できれば、新たな組織を維持するための莫大な資金を得られます。
長野がフローライト事業へ積極的に関与している背景にも、単なる会社の利益とは別の目的があるのかもしれません。
長野専務黒幕説に残る疑問点
会社員としての判断でも説明できる
長野の行動は、すべて会社の利益を考えた判断として説明することもできます。
乃木を本部長に推薦したのは、ムルーデル社から信頼されている人物を責任者にしたかったからです。
自分が部署の面倒を見ると発言したのも、重要な事業を専務として管理するためだった可能性があります。
東南アジアへの出張も、丸菱商事の通常業務かもしれません。
そのため、現時点の描写だけで長野を黒幕と断定することはできません。
長野は敵ではなく乃木を守っている可能性もある
長野が元別班員で、乃木卓の過去を知っている人物だった場合、乃木を監視しているのではなく、守ろうとしている可能性もあります。
乃木を本部長に推薦したのも、危険な別班任務から遠ざけるためだったのかもしれません。
また、自らフローライト事業を管理することで、社内や海外組織から乃木を守ろうとしているとも考えられます。
長野が怪しく描かれているのは、視聴者に黒幕だと思わせるためのミスリードという可能性も残ります。
本当の黒幕が長野を利用している可能性
長野が何らかの秘密を持っていることは確かだとしても、新庄を直接操る黒幕とは限りません。
長野自身が別の組織に脅されている、あるいは過去の関係から協力せざるを得ない状況に置かれている可能性もあります。
新庄の背後にいる人物としては、長野以外にも以下の候補が考えられます。
・生き残ったテントの幹部。
・海外の情報機関。
・フローライトを狙う企業や国家。
・日本政府内部の人物。
・ベキと過去に関係していた第三勢力。
長野の怪しさだけに注目すると、さらに大きな黒幕を見落としてしまうかもしれません。
VIVANT第11話の長野専務黒幕説まとめ
『VIVANT』第11話では、新庄の背後に協力者が存在する可能性が浮上しました。
その候補として注目されるのが、丸菱商事の長野専務です。
長野が疑われる主な理由は次のとおりです。
・乃木を本部長に就任させ、別班の活動を制限しようとしたように見える。
・昇進案が外れた後、自ら乃木とフローライト事業を管理しようとした。
・海外で事件が起きるタイミングに東南アジアへ出張している。
・ファーストシーズンでザイールに強い関心を示していた。
・テントに利用された太田梨歩と不倫関係にあった。
・防衛大学校卒業後の2年間と、大学院時代の行動が不透明である。
・乃木卓がバルカで活動していた時期と長野の空白期間が重なる。
これらの伏線をつなげると、長野は元別班員として乃木卓と知り合い、その後テントに協力した人物だったという仮説が成立します。
さらに、幼い乃木憂助を助けた戦場ジャーナリストの飯田も、長野の偽名だった可能性があります。
ただし、長野の行動には会社員として合理的な部分もあり、乃木を敵視しているのではなく、陰から守っている可能性も否定できません。
長野専務は新生テントの黒幕なのか。
それとも、乃木親子を長年見守ってきた秘密の協力者なのか。
長野の過去と新庄との関係が明かされた時、『VIVANT』の物語は再び大きくひっくり返ることになりそうです。

