『VIVANT』第12話では、クロスを含む別班関係者5人を巡る事件が大きく動きました。
しかし、ここで気になるのが、「本当に5人全員が拉致されたのか?」という点です。
北海道から九州まで離れた複数の場所から、ほぼ同時に別班員を連れ去る。
一見すると敵側の大規模な作戦に見えますが、冷静に考えてみるとかなり不自然です。
むしろ、熊谷、広瀬、高田、和田の4人については、自らの意思で病院から姿を消した可能性も考えられます。
そしてクロスだけは、4人とは違う目的で行動していたのではないでしょうか。
さらに一連の出来事そのものが、別班員を狙った作戦ではなく、乃木憂助を動かすための仕掛けだった可能性も浮かび上がってきます。
この記事では、第12話で描かれた情報をもとに、
- 別班員4人が本当に拉致されたのか
- クロスだけ状況が違う理由
- 太田梨歩が動揺していた意味
- 新庄が簡単に見つかった違和感
- 長野専務が事件に関わっている可能性
- 「ノアの箱舟」が示しているもの
について考察します。
※以下はドラマ本編で確定した事実だけでなく、描写をもとにした考察を含みます。
- VIVANT第12話で拉致されたとされる別班員は5人
- 別班員4人を同時に拉致する必要性が見えない
- 熊谷・広瀬・高田・和田は自分の意思で消えた?
- 別班員4人が自ら動いたならシーズン2で活躍する伏線?
- クロスだけは他の4人と状況が違う
- 太田梨歩がクロスの映像を見て動揺した理由
- 太田梨歩は長野から別の仕事を頼まれている?
- 新庄が簡単に見つかりすぎたのは罠?
- 新庄はスケープゴートだった可能性
- 本当のターゲットは乃木憂助だった?
- 乃木がパタヤへ向かったことまで計算されていた?
- 長野専務が別班を裏から動かしている?
- 「別班奪還」という言葉そのものがミスリード?
- 最大の裏切り者は太田やドラムではない?
- ノアの箱舟は長野の思想を示す伏線?
- 鈴木の十字を切る動作は裏切り者ではない伏線?
- 第12話の別班拉致事件を整理
- まとめ|別班員拉致は乃木を誘い出すための巨大な罠なのか
VIVANT第12話で拉致されたとされる別班員は5人
第12話で行方が問題になっている別班関係者は、クロスを含めて5人です。
| 人物 | 状況・特徴 |
|---|---|
| クロス | アゼルバイジャン方面へ移送されたことが判明 |
| 熊谷 | シーズン1で死亡を偽装された別班員 |
| 広瀬 | 同じく日本へ帰国後、療養していた |
| 高田 | シーズン1で乃木に撃たれたことになっている |
| 和田 | 他の3人と同様、表向きは死亡扱い |
| 乃木憂助 | 今回は拉致されず、事件を追う側 |
熊谷、広瀬、高田、和田の4人は、シーズン1で乃木によって撃たれ、死亡したように見せかけられていました。
しかし実際には生存しており、日本国内へ帰国しています。
つまり、社会的には「すでに死亡した人物」です。
当然ながら、彼らが日本のどこで療養しているのかを知る人間は極めて限られるはずです。
その情報へアクセスできると考えられるのが、別班や公安など、ごく一部の関係者でしょう。
そのため、当初は元公安の新庄が疑われる流れにも説得力があります。
ただし、本当に新庄たちが4人を拉致したのでしょうか。
ここには大きな疑問があります。
別班員4人を同時に拉致する必要性が見えない
今回の事件で最も不自然なのは、手口の巧妙さ以上に「なぜ4人全員を連れ去る必要があるのか」という点です。
情報を得るだけなら1人で十分
もし犯人の目的が別班の機密情報だったとします。
その場合、通常なら別班員を1人確保すれば目的を達成できる可能性があります。
ところが今回の事件では、北海道から九州まで離れた複数の場所で、それぞれ別の人物が姿を消しています。
これはあまりにもリスクが高い作戦です。
人数が増えれば、
- 作戦が失敗する可能性
- 病院側に気づかれる可能性
- 防犯カメラに映る可能性
- 警察や公安に察知される可能性
- 関係者の誰かがミスする可能性
も増えていきます。
しかも4人を生きたまま確保し、その後国外へ運ぶのであれば、さらに難易度は上がります。
それほど大規模な作戦を行うだけの目的が、現段階では見えていません。
4か所を同時に襲撃する意味も薄い
さらに不可解なのが「同時」という点です。
複数の病院から時間をずらして1人ずつ連れ去るのであれば、まだ理解できます。
しかし、離れた4か所で一斉に行動すれば、どこか1か所で失敗しただけでも作戦全体が発覚する恐れがあります。
にもかかわらず、事件は驚くほど鮮やかに進んでいます。
ここから考えられるのが、
外部の犯人が4人を連れ去ったのではなく、4人自身が病院から姿を消したのではないか
という可能性です。
熊谷・広瀬・高田・和田は自分の意思で消えた?
別班員4人が自ら動いたと考えると、今回の事件の不自然さがかなり解消されます。
入院患者本人なら病院の状況を把握できる
外部の人間が病院へ侵入する場合、
「本人がどの部屋にいるのか」
「警備はどの程度なのか」
「夜勤スタッフは何人いるのか」
「どの時間帯なら人目につかないのか」
などを事前に調査する必要があります。
一方、入院している本人なら事情は違います。
毎日そこで生活しているため、病院内の状況を自然に把握できます。
しかも別班員なら、普通の患者よりもはるかに高い行動能力を持っているでしょう。
4人がそれぞれ自分のタイミングで病院を離れたのであれば、痕跡がほとんど残っていないことにも説明がつきます。
外部から別班員4人を連れ去る方が難しい
そもそも相手は別班の精鋭です。
療養中とはいえ、その4人を別々の場所で同時に制圧するとなれば、犯人側にも相当な戦力が必要になります。
しかし本人たちが作戦に参加していたのであれば、大規模な襲撃部隊すら必要ありません。
つまり、
「別班員4人が拉致された」という前提そのものがミスリード
である可能性があります。
別班員4人が自ら動いたならシーズン2で活躍する伏線?
物語構成の面から考えても、熊谷、広瀬、高田、和田が再び登場したことには意味がありそうです。
シーズン1では4人とも重要な別班員として登場したものの、乃木に撃たれて退場した印象が強く、その後の活躍は限定的でした。
ところが彼らにはそれぞれ社会人としてのプロフィールまで設定されています。
単純に「拉致された人質」として再登場させるだけなら、ここまで複数の人物を一度に動かす必要はないでしょう。
むしろシーズン2では、
4人が別班員として本格的に行動する展開
が用意されている可能性があります。
今回の失踪が、そのための舞台移動だと考えると非常に自然です。
クロスだけは他の4人と状況が違う
ここで重要になるのがクロスです。
熊谷たち4人とクロスは、同じ「拉致事件」として扱われています。
しかし実際には状況がまったく違います。
クロスはアゼルバイジャンへの移送が判明している
4人については所在がはっきりしない一方、クロスはアゼルバイジャン方面へ移送されたことが判明しています。
さらにクロスが所持していた守り刀には、位置を追跡できる仕掛けが存在していると考えられています。
もしクロス自身がそのことを理解していたとしたらどうでしょうか。
守り刀を持ったまま捕まったこと自体が、クロスの作戦だった可能性があります。
つまり、
クロスは拉致されたのではなく、あえて捕まった。
そう考えることもできます。
4人は「消えた」、クロスは「捕まった」
この説を整理すると、5人の行動は次のようになります。
| 人物 | 表面的な状況 | 考えられる実態 |
|---|---|---|
| 熊谷 | 拉致 | 自分の意思で病院を離れた |
| 広瀬 | 拉致 | 自分の意思で病院を離れた |
| 高田 | 拉致 | 自分の意思で病院を離れた |
| 和田 | 拉致 | 自分の意思で病院を離れた |
| クロス | 拉致 | あえて敵側に捕まった可能性 |
こう考えると、「別班員5人拉致事件」そのものが実態とは違うことになります。
そしてクロスだけは、熊谷たちとは別の作戦を実行している可能性があります。
太田梨歩がクロスの映像を見て動揺した理由
第12話では、ブルーウォーカーこと太田梨歩の反応にも注目したいところです。
クロスが映った映像を見た太田は、明らかに普段とは違う様子を見せていました。
この場面から、
「太田はクロスに特別な感情を持っているのでは?」
と考えた人もいるでしょう。
しかし別の解釈も可能です。
太田はクロスが捕まることを知らなかった?
仮に熊谷たち4人の失踪が別班側の計画だったとします。
そして太田もその計画をある程度知っていた。
ところが突然、予定にはなかったクロスまで捕まった。
そう考えると、太田の驚きは恋愛感情ではなく、
「聞いていた作戦と違う」
という動揺だった可能性があります。
これはかなり重要な違いです。
クロスを捕らえた勢力と、熊谷たち4人を動かした勢力が別である可能性も出てくるためです。
太田梨歩は長野から別の仕事を頼まれている?
太田については、第12話までにかなり疲れている様子が描かれていました。
もちろんハッカーとして大量の作業をこなしているだけかもしれません。
しかし、別班の仕事とは別に、裏で別の任務を与えられている可能性も考えられます。
そこで浮上するのが長野専務です。
もし長野が別班内部で独自の勢力を作っているのであれば、太田は長野から何らかの仕事を依頼されていたのかもしれません。
さらに熊谷たち4人も長野とつながっているとすれば、
別班員4人の失踪について太田は最初から知っていた
という展開も成立します。
ただしクロスの件だけは知らなかった。
だから映像を見た瞬間に動揺した。
この構図なら、太田の反応にも説明がつきます。
新庄が簡単に見つかりすぎたのは罠?
第12話では、新庄の動きも重要です。
乃木たちは新庄を追い、最終的に海外まで移動していきます。
しかし、その過程があまりにも順調だったことには違和感があります。
防犯カメラ映像が都合よく残っていた
ほかの場所では防犯カメラ映像が消されているにもかかわらず、新庄につながる映像だけは確認できる。
さらに出国時の映像まで比較的簡単に見つかっています。
もちろん太田がブルーウォーカーと呼ばれるほど優秀なハッカーだから、という説明もできます。
しかし、あまりにも情報が次々と出てくるため、
「見つけさせられているのでは?」
という疑いも出てきます。
つまり新庄自身が黒幕なのではなく、乃木を特定の場所へ誘導するための存在だった可能性です。
新庄はスケープゴートだった可能性
新庄が疑われる状況が意図的に作られていたとすれば、事件の見え方は大きく変わります。
犯人側の狙いは、新庄を捕まえさせることではありません。
新庄を追わせることで、乃木を日本から動かすことだったのかもしれません。
乃木自身も劇中で違和感を覚えていました。
それは脚本上でも重要なサインでしょう。
乃木ほどの人物が「何かがおかしい」と感じている以上、視聴者が見せられている事件の構図も、そのまま信用しない方がよさそうです。
本当のターゲットは乃木憂助だった?
ここまでの出来事をつなげると、別班員拉致事件そのものが目的ではなかった可能性が見えてきます。
本当の目的は、
乃木憂助を特定の場所へ呼び出すこと
だったのではないでしょうか。
別班員が消えれば乃木は必ず動く
乃木にとって、熊谷たちは同じ別班の仲間です。
しかもシーズン1で自分が撃ったことにして生還させた人物たちでもあります。
その4人に異変が起きれば、乃木が何もしないとは考えにくいでしょう。
つまり黒幕からすれば、
「乃木を動かすには別班員を利用すればいい」
ということになります。
そして新庄の痕跡を残しておけば、乃木はそこを追いかける。
結果的に乃木自身が目的地へやって来ることになります。
これは敵から無理やり乃木を拉致するよりもはるかに簡単です。
乃木がパタヤへ向かったことまで計算されていた?
乃木は新庄の目を欺きながら船を使ってタイへ入りました。
一見すると乃木が相手を出し抜いたように見えます。
しかし、その行動すら相手の想定内だった可能性があります。
特に気になるのが、パタヤのサイヤムホテル307号室に長野が現れたことです。
乃木がタイにいることを長野が把握していたのだとすれば、
乃木が海外へ来るところまで計画されていた可能性
が出てきます。
乃木が相手を追っているつもりで、実は乃木自身が誘導されている。
第12話は、そんな構造になっているのかもしれません。
長野専務が別班を裏から動かしている?
一連の事件の中心人物として、やはり気になるのが長野専務です。
長野は表向きの立場だけでは説明できない動きを続けています。
もし長野が別班の一員、あるいは別班内部に大きな影響力を持つ人物だった場合、今回の事件にも関与している可能性があります。
さらに考えられるのが、別班内部に長野へ同調する人物がいることです。
それが熊谷、広瀬、高田、和田の4人だったとしたらどうでしょうか。
4人は拉致されたのではありません。
長野の指示で動いている。
この展開なら、病院から痕跡を残さず消えることも不自然ではなくなります。
「別班奪還」という言葉そのものがミスリード?
物語上では乃木が別班員を助け出す方向へ進んでいます。
しかし、もし熊谷たちが自分の意思で行動していた場合、乃木がたどり着いた先では状況が完全に逆転します。
乃木は、
「仲間を助けに来た」
つもりだった。
ところが仲間たちは、
「最初から助けを求めていなかった」。
さらにそこで待っているのが乃木を捕らえるための罠だったとしたら、非常に大きな展開になります。
視聴者の多くは、
「別班の中で誰が裏切り者なのか」
と考えているでしょう。
ところが実際には、
「拉致された人間そのものが敵側にいる」
という構図かもしれません。
これなら「予想を覆す展開」としても十分なインパクトがあります。
最大の裏切り者は太田やドラムではない?
『VIVANT』の考察では、太田梨歩やドラムなど身近な人物を疑う声もあります。
確かに、味方だと思っていた人物が裏切っていた方が物語として衝撃は大きいでしょう。
しかし、分かりやすく怪しい人物ほど実際には黒幕ではない可能性もあります。
今回注目したいのは、
「誰が裏切り者なのか」ではなく「誰が最初から別の目的で動いているのか」
という視点です。
太田も、長野から指示された仕事をしているだけなのかもしれません。
新庄も、巨大な計画の一部として利用されているだけかもしれません。
そして熊谷たちも「裏切った」のではなく、本人たちなりの使命を持って長野側へ参加している可能性があります。
善悪だけで単純に分けられないところが『VIVANT』らしい部分でしょう。
ノアの箱舟は長野の思想を示す伏線?
第12話では「ノアの箱舟」を連想させる要素も登場しています。
ノアの箱舟といえば、大洪水を前に選ばれた者たちが箱舟へ乗り、生き残るという旧約聖書の物語として知られています。
ただし、ドラマが聖書の物語をそのまま再現するとは考えにくいでしょう。
むしろ重要なのは、
誰かがノアの箱舟の思想を自分なりに歪めて解釈している
可能性です。
「選ばれた者だけを残す」という思想
ノアの箱舟を極端に単純化すると、
「選ばれた存在が生き残る」
という構図として捉えることもできます。
もし長野がラスボス側の人物だった場合、
「誰を残し、誰を排除するかを自分が決める」
という思想を持っている可能性があります。
本来の宗教的な意味とは異なる形で物語を解釈し、自分の思想を正当化している人物。
そうした敵役として描かれるのであれば、ノアの箱舟という言葉が登場した意味も見えてきます。
鈴木の十字を切る動作は裏切り者ではない伏線?
公安の鈴木についても興味深い描写があります。
鈴木が十字を切るような動作をしていた場面です。
ドラマ制作のメタ的な視点から考えると、特定の宗教を強く連想させる人物を、そのまま悪役として描く可能性はそれほど高くないかもしれません。
もちろん、これだけで鈴木が潔白だと断定することはできません。
ただ、
鈴木を「最大の裏切り者」と見せるための演出ではない可能性
は考えておきたいところです。
同様に「ノアの箱舟」も、聖書そのものを悪のモチーフにするのではなく、誰かが独自に曲解した思想として使われる可能性があります。
第12話の別班拉致事件を整理
今回の考察を整理すると、次の構図が浮かび上がります。
| 表面的に見える展開 | 考察できる別の可能性 |
|---|---|
| 別班員5人が拉致された | 4人は自発的に移動した |
| クロスも拉致された | クロスはわざと捕まった |
| 新庄が拉致事件の犯人 | 新庄は乃木を誘導するための囮 |
| 太田がクロスを心配している | 計画外の出来事に驚いた |
| 乃木が新庄を追跡している | 乃木自身が誘導されている |
| 乃木が別班員を救出する | 別班員側が乃木を待っている |
| 拉致が事件の目的 | 乃木を海外へ動かすことが目的 |
| 長野は事件を追う側 | 長野自身が裏で別班員を動かしている |
こうして見ると、第12話の事件は「別班員拉致」という言葉だけでは説明できないことが分かります。
まとめ|別班員拉致は乃木を誘い出すための巨大な罠なのか
第12話で描かれた別班員の拉致事件ですが、4人もの別班員を全国各地から同時に連れ去る作戦には、やはり不自然さがあります。
熊谷、広瀬、高田、和田の4人は拉致されたのではなく、自ら病院を離れた可能性があります。
一方のクロスは、守り刀などの追跡手段を利用するために、あえて捕まった可能性があります。
そうなると「5人の別班員が拉致された」という前提そのものが崩れます。
そして最も重要なのが乃木です。
新庄につながる情報が不自然なほど見つかり、乃木が海外へ移動し、その先に長野が現れる。
この流れを見ると、一連の事件は別班員を狙ったものではなく、
最初から乃木憂助を動かすために作られたシナリオ
だった可能性があります。
乃木は仲間を救出するために動いているつもりでも、実際には乃木自身が目的地へ誘導されている。
そしてたどり着いた先で待っているのが「助けを求めていない別班員たち」だったとすれば、これまでの前提を大きく覆す展開になります。
さらに長野専務と別班員4人の関係、太田梨歩が知っている計画、クロスを連れ去った勢力、そして「ノアの箱舟」という言葉。
これらが一本につながったとき、第12話で感じた数々の違和感の意味が明らかになりそうです。
今後は単純に「誰が裏切り者なのか」だけではなく、「誰が誰の計画を知り、どこまで自分の意思で動いているのか」に注目すると、『VIVANT』の真相がより見えやすくなるのではないでしょうか。

