2025年6月、和田アキ子さんがラジオ番組で「とんでもなくひどい映画を観た」と発言したことで、映画ファンやSNS上で大きな話題となりました。
「タイトルは言えない」としつつも、上映時間や観客数、内容に関するヒントを次々と明かしたことで、特定合戦が勃発。
そして多くの人がたどり着いた答えが、2025年公開の問題作『サブスタンス』でした。
この記事では、なぜ和田アキ子さんがその映画を酷評したのか、そしてその映画がどんな内容だったのかをわかりやすく解説。
映画ファンもエンタメ好きも必見の内容になっています!
映画ファンもザワついた!和田アキ子が語った“ひどい映画”の正体
ラジオで飛び出した衝撃コメント
2025年6月7日放送のニッポン放送『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』で、和田アキ子さんが発したひと言が、映画ファンやネットユーザーを大きくざわつかせました。
「タイトルは言えないんですけど、ひどかったです。開始10〜15分くらいで耐えられないと思った」。このストレートな発言は、ある意味で衝撃的でした。
和田アキ子さんといえば、自分の意見をしっかり持って発言することでも知られているタレント。
そんな彼女が「映画館で観た最新作がひどかった」と酷評したことで、「どの映画だったのか?」とリスナーたちは一気に注目しました。
具体的なタイトルは伏せていたものの、「観客は17人しかいなかった」「上映時間は2時間22分」「音がうるさかった」と、いくつかの手がかりを残しており、推測はあっという間に拡散されました。
放送から数時間のうちに、SNSでは「該当しそうな映画を探せ!」という考察合戦が始まり、まさに“映画探偵大会”の様相を呈していたのです。
このような発言が与える影響力の大きさを考えると、エンタメ界における和田アキ子さんの存在感が改めて浮き彫りになりました。
今ではラジオ番組だけでなく、映画レビューの世界でも話題の中心にいるアッコさん。
まさに「アッコ節炸裂」といえる一幕でした。
タイトル非公開なのに特定される理由
通常、有名人が作品を酷評するときは、作品名を出さないことが“配慮”とされることがあります。
しかし今回は、タイトルを伏せたにもかかわらず、映画ファンの間では「これでしょ!」とほぼ特定されてしまったという、かなり珍しいケースとなりました。
その最大の理由は、和田アキ子さんが発言の中で出したいくつかの特徴です。
たとえば「上映時間が2時間22分」「観客が17人しかいなかった」「最近公開されたばかり」といった情報は、実際に映画館の上映スケジュールと照らし合わせることで、簡単に候補を絞ることができます。
さらに「音がうるさくて10分で帰りたくなった」というコメントが、洋画ホラーやアート系映画の特徴に一致するという指摘も相次ぎました。
その結果、SNSやブログでは“事実上の特定”ともいえる考察がなされ、ある作品が浮上してきたのです。
一部では「こんなにヒントを出すなら最初から作品名を言えばいいのに」という声もあり、逆に“炎上商法”になってしまったという見方もあります。
とはいえ、和田アキ子さんがあえてタイトルを出さなかったことで、リスナーや視聴者の想像力をかき立てたのもまた事実。
エンタメにおける「伏せた表現の強さ」が浮き彫りになった出来事だったともいえるでしょう。
注目されたヒント「2時間22分」
映画ファンの間で特に注目を集めたのが、和田アキ子さんの「上映時間は2時間22分だったと思う」というコメントです。
この“2時間22分”という具体的な時間が、実は特定につながる最大のヒントとなりました。
映画の上映時間は、映画館の公式スケジュールやポスター、映画サイトなどに必ず明記されているため、公開中の映画の中で「2時間22分」のものを探すのは意外と簡単です。
さらにその上で、「公開されたばかり」「観客が少なかった」「音がうるさい」といった条件を加えることで、候補は一気に絞り込まれました。
この手法は、まるでSNS版“名探偵コナン”のように、多くのネットユーザーが一斉に推理を始めるトレンドとなり、実際に映画名がTwitterやスレッドに次々と投稿される事態になりました。
このように、たったひとつの数字が情報拡散と特定につながるほど、現代のネット社会では情報が可視化されているのです。
今や「特定されること前提で話していたのでは?」という意見すらあるほど。たかが時間、されど時間。映画の情報は意外なところから広がっていくのです。
SNSの考察合戦と特定候補
和田アキ子さんの発言が放送されるや否や、SNSでは「その映画はこれじゃないか?」という考察があふれました。
まず名前が挙がったのは、2025年5月に公開されたフランス製作の映画『サブスタンス(The Substance)』。
この作品は、上映時間が2時間22分、ジャンルがアート系のホラースリラー、そして観客の入りが少なかったことでも知られており、まさに和田さんの発言と一致する要素がいくつもあったのです。
さらには『マッドマックス:フュリオサ』や『ゴジラ×コング』などの大作も候補に挙がりましたが、上映時期や観客数、内容との一致度の点で、『サブスタンス』が最有力とされるようになりました。
この現象は、SNS時代ならではの「集合知」の力とも言えます。
多くの人が少しずつ情報を持ち寄ることで、結果的に真相に近づくという構図です。
しかし一方で、「作品名を出さずに酷評するのは不誠実」といった批判もあり、表現の自由とマナーのバランスについても議論を呼びました。
考察が白熱するSNSの様子は、まさに“現代版映画探偵ショー”でした。
なぜ伏せた?逆に話題になった理由
和田アキ子さんがあえて映画タイトルを明かさなかった理由には、いくつかの可能性があります。
まず考えられるのは、作品への配慮です。具体名を出すと制作側や関係者に影響が出ることを懸念したのかもしれません。
もうひとつは、ラジオとしての演出効果を狙ったという見方です。
「あえて言わないことで逆にリスナーの興味を引きつける」という話法は、エンタメトークでよく使われるテクニックです。
そして結果的に、伏せたことで「どの作品なのか?」という関心が急上昇し、SNSやニュースで一気に取り上げられました。
このように、情報の“隠し方”によって、むしろ注目を集めることができるというのは、エンタメ界ではよくある現象です。
つまり、和田アキ子さんの発言は単なる酷評にとどまらず、「想像をかき立てる仕掛け」だったとも言えるかもしれません。
どちらにせよ、彼女の一言が、1本の映画に対する注目を一気に高めたことは間違いありません。
和田アキ子が酷評した映画は『サブスタンス』?その根拠を整理
上映時間の一致
まず『サブスタンス(The Substance)』が候補に挙がった最大の理由は、上映時間がぴったり2時間22分であるという点です。
和田アキ子さんがラジオで「2時間22分くらいあった」と具体的な数字を出したことで、この条件に合致する映画はかなり絞り込まれました。
実際に、2025年6月初旬に日本の映画館で上映されていた映画の中で、「2時間22分」という珍しい長さを持っていた作品は『サブスタンス』しか見当たりません。
この映画は2024年にフランスで制作され、2025年5月に日本で公開されたばかりの最新作です。
上映時間だけでなく、ホラー要素、社会的テーマ、グロテスクな映像表現など、観る人を選ぶタイプの作品であることから、「耐えられなかった」という和田アキ子さんのコメントとも整合性があります。
つまり、上映時間という“動かぬ証拠”が、候補の中でも『サブスタンス』を一歩リードさせた要因と言えるでしょう。
観客数の証言と実際の客入り
和田アキ子さんはラジオで「私ら入れて観客は17人しかいなかった」と語っています。
この発言からは、映画の話題性や興行状況もある程度読み取れます。
調査によると、公開当初の『サブスタンス』の観客動員は、それほど大きくありませんでした。
特に平日の昼間や、都心以外の劇場では、かなり空席が目立つ状況だったといいます。
ホラーかつアート系というジャンルのため、大衆受けするタイプではないこともあり、話題の割に興行成績は控えめでした。
また、海外映画で字幕が多い、ストーリーが抽象的など、一般層にはややハードルが高く、観客が限定されていた可能性が高いです。
和田アキ子さんが観た日時や場所の詳細は不明ですが、「17人」という人数は、『サブスタンス』のリアルな客入りと符合するとの声も多くあります。
この点も、候補を『サブスタンス』に絞る上での説得力のある証拠のひとつになっています。
映画のジャンルとアッコ節の相性
『サブスタンス』は、ジャンルとしては「ボディホラー」や「サイコスリラー」に分類される作品です。
加齢・女性の美意識・自己イメージなど、深くて重いテーマを扱っており、娯楽映画としてスカッと楽しむというよりは、“鑑賞後に考えさせられる”タイプの作品といえます。
一方、和田アキ子さんの映画に対するスタンスは、ラジオでも「エンタメとして楽しめるかどうか」を重視しているように見受けられました。
そのため、哲学的なメッセージが詰まっていたり、抽象的な映像が多かったりする映画には、あまり好意的ではない可能性があります。
「音がうるさい」「意味がわからない」「最初の10分で無理だった」というコメントも、そういったジャンルとの“相性の悪さ”を示唆しています。
つまり、作品自体が悪いのではなく、和田アキ子さんの“視聴スタイル”と合わなかっただけ、という可能性が高いといえるでしょう。
「音がうるさい」という評価の背景
和田アキ子さんが映画を酷評した理由のひとつに、「音がとにかくうるさかった」という発言があります。
このコメントも、映画の内容を特定する重要な手がかりとなっています。
『サブスタンス』は、ホラー演出の一環として、突発的な音響や重低音、金属音などが多用されていることが特徴です。
また、心理的な不安を煽るために、BGMや効果音が極端に強調されるシーンが何度も登場します。
これはホラー映画ではよくある手法ですが、人によっては「不快」「疲れる」と感じる場合もあります。
和田アキ子さんが「10〜15分で無理だと感じた」というのは、まさにその初期のシーンでこうした“耳にくる音”が続いたためとも考えられます。
年齢や好み、音に対する感受性によって、この評価は大きく分かれるポイントです。
音の使い方が巧妙でも、それが必ずしも“快適”ではないという、ホラー特有の評価軸がここにあります。
他の候補作との比較
和田アキ子さんの発言をもとに考察された候補映画は他にもありました。
代表的なのが『マッドマックス:フュリオサ』『ゴジラxコング』『デューン/砂の惑星 PART2』です。
これらはいずれも上映時間が2時間を超える大作で、音響もド派手なアクション系映画として知られています。
しかし、公開時期や内容の一致度を見ると、いずれも『サブスタンス』ほどの一致性は見られません。
特に『デューン』や『ゴジラxコング』は公開からかなり時間が経過しており、「最近観た映画」という和田さんの発言には当てはまりにくいのです。
また『フュリオサ』に関しては、世界観や過去作を知らないと難解という側面はありますが、こちらはアクション中心の娯楽性が高いため、「10分で帰りたい」とまで思うかはやや疑問が残ります。
こうした他の候補と比較しても、『サブスタンス』は証言と一致する項目が多く、酷評対象の映画として非常に有力な存在だといえるでしょう。
話題作『サブスタンス』ってどんな映画?
あらすじと基本情報
『サブスタンス(The Substance)』は、2024年にフランスで制作され、2025年5月に日本で公開されたばかりの話題作です。
主演はデミ・ムーア、監督は『REVENGE』で知られるコラリー・ファルジャ。ジャンルとしては、ボディ・ホラーとフェミニズム要素を取り入れたサイコスリラーに分類されます。
物語は、50歳を迎えた元人気女優エリザベス(デミ・ムーア)が、加齢による容姿の衰えと仕事の減少に悩み、「サブスタンス」という再生医療薬に手を出すところから始まります。
この薬を使用すると、なんと彼女の背中から若く美しい分身“スー”(マーガレット・クアリー)が誕生します。
スーはエリザベスの記憶や知識を完全に引き継ぎつつ、肉体的には全盛期の美貌を持つ存在。
スーは瞬く間にメディア界のスターとなり、かつてのエリザベスを凌駕していくのです。
しかし、「1週間ごとに入れ替わる」というルールを破り始めたスーにより、両者のバランスは次第に崩れ始め、物語は狂気と葛藤、そして暴力へと発展していきます。
このユニークで不気味なストーリーは、加齢、自己肯定感、メディアによる美の価値観など、現代社会に対する風刺としても高く評価されています。
出演者・監督などの映画概要
『サブスタンス』のキャスティングは、非常に話題性と演技力を兼ね備えたメンバーで構成されています。
主人公のエリザベスを演じるのは、かつてハリウッドのアイコン的存在であったデミ・ムーア。
今回の映画では、自身の年齢や過去のキャリアを投影させるようなリアルな役柄に挑んでいます。
一方、分身“スー”を演じるのは若手実力派女優マーガレット・クアリー。
母親はアンドレア・アーノルドで、彼女もまた演技力の高さと不思議な存在感で注目されています。
さらに、狂言回し的な役としてデニス・クエイドも出演。
キャストのバランスも良く、ベテランと若手の共演が映画に奥行きを与えています。
監督・脚本を務めたのはコラリー・ファルジャ。
フランスの新鋭女性監督で、前作『REVENGE』ではフェミニズムを軸にしたバイオレンス映画をヒットさせました。
今回も女性の視点から描かれる社会への怒りや疑問、美に対する執着などが丁寧に描かれており、ホラーながらもメッセージ性が強い作品となっています。
音楽や映像美にも力が入っており、アート映画としての評価も非常に高いのが特徴です。
海外の評価と受賞歴まとめ
『サブスタンス』は、世界中の映画祭で高く評価され、多くの賞を受賞・ノミネートしています。
代表的な受賞歴としては、以下のようなものがあります。
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第97回アカデミー賞(2025年):メイクアップ&ヘアスタイリング賞 受賞、主演女優賞(デミ・ムーア)ノミネート
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第82回ゴールデングローブ賞(2025年):最優秀主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)受賞
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第77回カンヌ国際映画祭(2024年):脚本賞 受賞、コンペティション部門出品
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第49回トロント国際映画祭(2024年):観客賞(ミッドナイト・マッドネス部門)受賞
これらの受賞歴からもわかるように、作品は国際的に非常に高い評価を受けており、“芸術的価値のあるホラー映画”として評価されています。
一方で、日本国内ではまだアート映画に対するハードルが高いため、一般層にはやや伝わりにくい面があることも事実です。
特に和田アキ子さんのように、エンタメ性やわかりやすさを重視する視聴者には、評価が分かれる作品とも言えるでしょう。
フェミニズムとボディホラーというテーマ
『サブスタンス』は単なるホラー映画ではなく、女性の社会的立場、美意識、加齢に対する恐怖、そして“自分らしさ”をテーマにした非常に重層的な作品です。
主人公エリザベスは、若さを失ったことで社会から“価値を見出されなくなった”と感じ、若さと美しさを手に入れるために薬物に手を出します。
この設定そのものが、現代社会における“年齢差別”や“美の偏見”に対する強いメッセージ性を持っており、フェミニズム的な視点からの批評が各国のメディアで多く語られています。
また、スーという「もうひとりの自分」が徐々に人格を乗っ取っていく展開は、まさにボディホラーの真骨頂。
身体が変形し、内面と外見がズレていく恐怖は、視覚的にも精神的にも観る者に強烈な印象を残します。
このように、『サブスタンス』は娯楽性よりもテーマ性を重視した作品であり、「考えさせられる映画」が好きな人にはピッタリですが、そうでない人には“きつい”内容かもしれません。
見る人を選ぶ理由とは?
『サブスタンス』は、「観る人を選ぶ映画」の典型的な例です。
ホラーとフェミニズム、サイコスリラーと芸術性という一見対立する要素を巧みに融合させているため、感性によって評価が真っ二つに分かれます。
ホラーに耐性があり、社会問題や身体表現に興味がある人には非常に刺さる映画ですが、「単にスカッとしたい」「気楽に観たい」という人には不向きです。
さらに、映像演出も非常に過激で、グロテスクなシーンも多いため、そうした描写が苦手な人は強い拒絶反応を示す可能性があります。
このような特徴が、「10分で無理」と感じた和田アキ子さんの感想と完全に一致しており、多くの人が納得する理由となっています。
映画の感想は十人十色ですが、その違いこそが映画の面白さでもあります。
映画の感じ方は人それぞれ!和田アキ子の酷評に対する世間の声
共感派と反発派のコメント紹介
和田アキ子さんが『サブスタンス』と思われる映画を「ひどかった」と酷評したことで、SNSやブログ、掲示板などでさまざまな意見が飛び交いました。
まず多かったのが、彼女の発言に共感を示す声です。
「わかる、あの映画は私も途中で帰りたくなった」「ホラーなのにアートすぎて全然楽しめなかった」「グロすぎて気分悪くなった」など、内容や演出に拒否感を示すコメントが多数見られました。
特に普段映画をあまり観ない人や、軽めの作品を好む層からは、「アッコさんが正直でありがたい」という声も上がっていました。
一方で、反発する声も同じくらい目立ちました。
「観てもいない人が鵜呑みにしないでほしい」「私はすごく感動したし面白かった」「むしろ和田アキ子の感性が古すぎる」といった意見もあり、アート系映画ファンやフェミニズム的テーマに関心のある人たちからは強い擁護が見られました。
このように、一人の有名人の感想によって、観客の間でも好みや価値観の違いが明らかになったのです。
有名人の発言が与える影響
和田アキ子さんのように知名度と影響力のある人物がメディアで作品を評価することは、良くも悪くも世論に大きな影響を与える可能性があります。
特に今回は「タイトルは言えない」と前置きしつつも、かなり具体的なヒントを出したことで、実質的に“名指し批判”に近い状態になってしまいました。
映画業界や配給関係者からすれば、これによって作品のイメージがネガティブに固定される恐れもあります。
一方で、本人が感じた「嫌だった」「合わなかった」という気持ちを率直に語ることは、表現の自由として尊重されるべきです。
そのため、「表現の自由」と「影響力の責任」のバランスをどう取るかは、今後も議論され続けるテーマでしょう。
観客側も、有名人の意見をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分の視点を持って作品に向き合うことが大切だと言えるでしょう。
映画に対する“拒絶”も一つの評価
面白いのは、和田アキ子さんが語った感想が、ある意味では高評価と同じくらい価値のある「反応」であるという点です。
「耐えられなかった」「時間の無駄だった」とまで言うほどの強い感情は、ただ無関心な作品に比べて、はるかに印象的で“記憶に残る”体験となります。
実際に映画の世界では、賛否が分かれる作品ほど、話題性があり、ロングランになりやすい傾向もあります。
つまり、「嫌い」「合わなかった」という感情もまた、映画に心を動かされた証拠のひとつなのです。
特に『サブスタンス』のように、テーマが深く、描写が過激な作品は、観る人の内面を強く刺激するため、ポジティブでもネガティブでも印象に残りやすいのです。
和田アキ子さんの感想が世間に広がったことで、「そんなに強烈なのか」と興味を持つ人が増えたのも事実であり、それもまた映画の持つ力のひとつと言えるでしょう。
SNSの炎上とプロモーション効果
今回の件では、和田アキ子さんの発言がSNSで拡散され、「炎上」ともいえるような話題になりました。
しかしその結果、『サブスタンス』という作品の認知度は飛躍的に上がり、むしろプロモーション効果として働いたという見方も少なくありません。
「気になって観に行ったら意外と良かった」「噂通りに変な映画だったけど嫌いじゃない」など、逆に作品を観たことでファンになったという人も続出しています。
炎上マーケティングという言葉もあるように、ネガティブな話題であっても、それが拡散すれば結果として作品の宣伝につながることはよくあります。
もちろん、制作者側がそれを意図したわけではないでしょうが、映画にとって最も大事なのは“観られること”です。
観客の感情を揺さぶり、話題にしてもらえるという点で、『サブスタンス』は結果的に成功したとも言えるでしょう。
「観たくなった」人が増えたという現象
実際にネット上では、「和田アキ子が酷評した映画って、逆に気になる」と感じた人が多く見られました。
「そこまで言われるなら観てみたい」「どれほどひどいのか逆に知りたい」という好奇心は、人の心理として自然なものです。
こうした心理効果によって、映画のアクセス数が急増したり、レビューサイトでの検索数が跳ね上がったというデータもあります。
人は「良い評価」だけでなく、「悪い評価」にも強く反応します。
とくに、作品名を明かされないまま酷評されると、「謎解き」や「特定ゲーム」のような要素が加わって、さらに注目度が高まります。
この現象は、映画に限らず書籍や音楽などのエンタメ全般に見られるもので、情報が多い現代ではむしろ“ネガティブな話題”のほうが拡散されやすいのです。
結果として『サブスタンス』は、「人によっては最高」「人によっては最悪」という評価の両極にある話題作として認知されることになりました。
映画『サブスタンス』を観るべき人・避けた方がいい人
映画初心者におすすめできる?
結論から言うと、『サブスタンス』は映画初心者にはあまりおすすめできない作品です。
その理由は、ストーリー展開や映像表現がかなり独特で、いわゆる「王道のエンタメ映画」とは大きく異なるからです。
たとえば、はっきりした悪役がいて、感情の起伏が明確で、ラストにスッキリ終わる…といった映画に慣れている人にとっては、本作の曖昧で内省的な構成は「難しい」「つまらない」と感じるかもしれません。
また、序盤から意味深なセリフや演出が多く、物語のテンポもゆっくりしているため、「いつ面白くなるんだろう?」と疑問を抱いたまま観終える人もいるでしょう。
和田アキ子さんが「開始10分で帰りたくなった」と感じたのも、導入がわかりやすくないからかもしれません。
もちろん、「最初に観た映画がサブスタンスで人生変わった!」という人が出てもおかしくないほどの深さもあるのですが、初心者向けとは言い難いのが現実です。
映画を観慣れてきてから挑戦すると、新たな視点で楽しめるはずです。
アート系・問題提起系が好きな人向け
一方で、『サブスタンス』はアート映画や社会派テーマが好きな人には非常におすすめです。
本作は「加齢」や「女性の美意識」「自己の分裂」など、現代社会における深い問題を扱っており、それをシュールかつグロテスクに表現しています。
そのため、「物語よりもテーマ性に重きを置きたい」「考察しながら観たい」「自分の価値観を揺さぶるような作品が好き」という人には、間違いなく刺さる作品です。
また、監督のコラリー・ファルジャは、前作『REVENGE』でもジェンダー問題や暴力に対する女性の視点を描き話題になった人物で、今回の『サブスタンス』でもその路線を強化しています。
そういった“背景に思想がある映画”を好む人には、むしろこの作品の深さが大きな魅力になります。
「よくわからなかったけど印象には残った」という声が多いのも、この種の映画の特徴。観終わったあとに誰かと語り合いたくなるようなタイプの作品です。
ホラー耐性があるかどうかで評価が分かれる
『サブスタンス』を観るうえで、最も重要なポイントのひとつがホラー耐性があるかどうかです。
なぜなら、この映画はボディホラー要素が強く、人間の肉体が変化する過程や、内臓的な描写、血しぶき、異常な音響などが頻繁に登場するからです。
ホラーが好きな人であれば「これぞ映画体験!」と感じられるかもしれませんが、苦手な人にとっては「トラウマレベル」となる可能性もあります。
和田アキ子さんが「音がうるさい」「10分で無理」と語ったのも、おそらくこうした映像・音響演出に強く反応してしまった結果でしょう。
実際にSNSでは「気分が悪くなって途中で退席した」「友達に勧めたけど怒られた」という感想もあり、ホラーやグロ描写に対する耐性が作品の評価を左右するのは明らかです。
事前に予告編などで雰囲気を確認してから観ることをおすすめします。
デミ・ムーアのファンは要注目
主演のデミ・ムーアが本作で見せる演技は、彼女のキャリアの中でも異例の挑戦的なものとなっています。
『ゴースト』『素顔のままで』など、これまでの作品で築いてきたグラマラスで強い女性像とは違い、『サブスタンス』では老いと不安、狂気に悩まされる元女優という役どころをリアルに演じています。
一見すると過激なホラー作品に見えますが、実際はデミ・ムーアの内面演技をじっくり観察することができるドラマでもあります。
もし彼女のファンであれば、これまでの印象とのギャップを含めて新たな魅力に気づけるかもしれません。
また、若い頃のデミ・ムーアを知る人にとっては、役と本人のキャリアが重なって見える部分も多く、「本人の物語を観ているような気持ちになる」という声もあります。
女優としての深みや演技の幅を知るうえで、本作は非常に見応えがあります。
和田アキ子と同じ感性かチェック!
最後に面白い見方をひとつご紹介します。
それは、自分が和田アキ子さんと“映画の感性”が似ているかどうかを確かめるために観るという楽しみ方です。
和田さんはエンタメ重視、わかりやすさ重視、テンポの良さ重視という“王道型”の映画ファン。
そんな彼女が「無理だった」と言った映画を観て、自分も同じように感じたら、「やっぱりアッコさんと好み似てるわ〜」と笑ってしまうかもしれません。
逆に「意外と面白かった」「私は好きだった」と思えたなら、それはそれで自分の感性の新たな一面を知るきっかけになります。
こうして有名人の感想を起点に、自分の感性や好みを見つめ直すのも、映画の楽しみ方のひとつです。
ぜひ、好奇心がある方は“和田アキ子式映画評価チェック”としてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
和田アキ子が酷評した2時間22分の映画のまとめ
今回は、和田アキ子さんがラジオで酷評した映画について、証言内容やSNSの反応、作品の特徴から考察し、最有力とされる映画『サブスタンス』の詳細を深掘りしました。
和田アキ子さんの発言から読み取れるヒント「上映時間2時間22分」「音がうるさい」「観客は17人しかいなかった」などの条件が、2025年5月に公開された話題作『サブスタンス』と一致することから、多くの映画ファンが特定。
本作は、美や加齢への執着、自己アイデンティティの崩壊を描いた重厚なホラー・サスペンス作品であり、その独特の映像とテーマ性から、観る人を選ぶ「賛否両論系映画」となっています。
和田アキ子さんのように「10分で無理」と感じる人もいれば、「深く考えさせられた」と絶賛する人も多く、その評価の幅こそが本作の魅力でもあるのかもしれません。
映画の感想は十人十色。
あなたがこの映画をどう感じるかは、観てみないとわかりません。
話題になっている今だからこそ、自分の目で確かめてみるのもいいかもしれませんね。