この方法は、色彩が鮮やかで、しっとりとした梅干しを望む方に最適な保存法です。
【手順】
- 乾燥させた梅干しを清潔な保存容器に配置します。
- 梅干しの間に赤シソの葉を挟みます。
- 容器に梅酢をゆっくりと注ぎ入れます。
- 容器の蓋をしっかり閉めて完全に密封します。
この保存方法を採用すると、梅干しはそのまま保存するよりも鮮明な色とみずみずしい質感を保ちます。
ただし、梅酢を使用すると梅干しの酸味が増すため、その点に留意する必要があります。
梅干しの保存容器
何が最適な梅干しの保存容器かを考える際、多くの方が漬ける際に使用した同じ容器をそのまま使用しますが、梅干しが干し上がると体積が減少するため、もっと小さな容器に移した方が扱いやすくなります。
さらに、梅干しは比較的長期にわたって保管されることが多いので、適切な保存容器を選ぶことが肝心です。
選び方のポイントとしては、次の3つが挙げられます。
- 完全に密閉できること
- 開口部が広いこと
- 食品保存用に適した素材であること
密閉性が高い容器は梅干しの乾燥を防ぎますし、開口部が広い容器は使用時に梅干しを取り出しやすいです。
食品用でない素材の容器を使用すると、素材が反応してしまう恐れがありますので注意が必要です。
自家製梅干しを保存するためのおすすめ容器3種類を紹介します。
各容器の利点と欠点をまとめてみましたので、選び方の参考にしてください。
陶器製の壺(かめ)
【利点】
酸と塩に強い性質を持ち、陶器の厚みが内部の温度を安定させます。また、耐水性が高く、傷がつきにくい。広い開口部でアクセスが容易です。
【欠点】
非常に重く、取っ手がないため持ち運びにくい。
この種の壺は、伝統的に梅干しをはじめとした食品の保存に用いられています。その堅牢さから推奨されますが、その重量が扱いにくさをもたらします。
エナメル製の容器
【利点】
酸性や塩分に耐性があり、雑菌の繁殖が抑えられるため、臭いが移りにくい。
【欠点】
表面が傷つきやすく、傷がつくと錆びる可能性がある。
エナメル容器は食品保存に広く用いられており、梅干しの保存にも適しています。臭いが移りにくいのが特徴ですが、表面が傷つけば錆びるリスクがありますので、取り扱いには注意が必要です。
ガラス製の保存容器
【利点】
酸と塩分に対して耐性があります。
透明性が高いため、容器の中の状態を容易に確認できるほか、スタイリッシュなデザインが多いです。
臭いが移る心配もありません。
【欠点】
外部からの光による影響を受けやすく、急な温度変化や衝撃により破損しやすいです。
ガラス容器は、その透明性から中身が見えるため安心感がありますが、光の影響で中身が劣化することもあります。
これを避けるためには、容器を布で覆うなどの対策が考えられます。
梅干し保存に適さない容器について
特に注意が必要なのは、金属製とプラスチック製の容器です。
金属製の容器は、梅干しの酸によって腐食しやすいため避けるべきです。
また、プラスチック製の容器も、酸や塩分に対する耐性が高くないため、長期保存には不向きです。
プラスチック容器を使用する場合は、少量を入れて短期間で消費することが望ましいです。
梅酢の活用法
梅酢とは、梅干しを漬ける過程で梅から抽出される液体で、この液体には様々な用途があります。
梅酢は2種類あります。
初期に抽出される黄色い液体を「白梅酢」と呼び、これに赤シソを加えたものが「赤梅酢」と呼ばれ、赤く染まります。
梅酢は梅干し製造の副産物として得られることが多く、使い道に困ることもあります。
以下では余った梅酢の有効な利用方法を探ります。
まな板の臭い除去
料理後のまな板には、肉や魚の臭いが残りがちです。
梅酢をまな板に塗り、少し時間を置いた後、熱湯で洗い流すと臭いが消えます。
ただし、赤梅酢は色がつくため、白梅酢の使用が適しています。
シンクの清掃
梅酢に含まれるクエン酸は、シンクの水垢除去に効果的です。
水垢が目立つ部分にキッチンペーパーを敷き、梅酢をかけて数時間放置します。
その後、キッチンペーパーを取り除き、軽くこするとシンクがきれいになります。
こちらも白梅酢の使用が推奨されます。
梅酢ドリンク
梅酢を活用して、爽やかな梅酢ドリンクを作ることをおすすめします。
特に夏の暑い時期には、水分補給に最適です。
赤梅酢を使用すると、ドリンクが鮮やかな色合いになり、見た目も楽しめます。
赤梅酢を使ったご飯
赤梅酢を白米に混ぜると、ご飯が美しいピンク色に染まります。
提案レシピでは、さわやかな味わいを出すためにミョウガを加えることが推奨されています。
梅酢を使ったドレッシング
梅酢の独特の酸味は、様々なサラダにぴったりです。
提案レシピでは、酸味を和らげるためにすりおろした玉ねぎを加えることで、味のバランスを取っています。
まとめ
この記事では、梅干しの作り方とその後の保存方法、さらに余った梅酢の利用方法について説明しています。
梅干しは、甕、エナメル容器、ガラス瓶などを用いて冷暗所で保管します。
また、梅酢は掃除や料理に再利用することができます。
梅干し作りには多少の手間が必要ですが、自分の好みに合わせてカスタマイズできる楽しさがあります。
完成した梅干しを楽しみにしながら、梅酢の有効活用を試してみてください。