映画『タイタニック』で、ジャックとの悲しい別れを経験しながらも奇跡的に生還したローズ。
映画のラストでは101歳近いおばあちゃんになったローズが登場しますが、タイタニック号の沈没から老年期までの約84年間については詳しく描かれていません。
そのため、
「ローズはその後どうなった?」
「誰と結婚したの?」
「旦那や子供はいる?」
「ジャックを忘れてしまったの?」
「最後に映る写真にはどんな意味がある?」
と気になった方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、ローズはタイタニック号から生還したあと「ローズ・ドーソン」と名乗って、それまでの人生と決別しました。
その後は女優として活動し、カルバートという男性と結婚。
2人の子供をもうけ、孫のリジーにも恵まれています。
つまりローズは、ジャックを失ったあとも人生を止めることなく、結婚して家族を持ち、長い人生を生き抜きました。劇中でも、ローズが「ローズ・ドーソン」として女優をしていたこと、その後カルバートという男性と結婚して子供を2人もうけたことが語られています。
しかし、それはジャックを忘れたという意味ではありません。
むしろ映画のラストに並ぶ写真を見ると、ローズはジャックとの約束を胸に、彼と一緒にやりたかったことまで一つずつ実現しながら生きてきたことが分かります。
ローズのその後の人生を知ると、『タイタニック』のラストがさらに切なく、そして美しく見えてきます。
タイタニックのローズはその後どうなった?生還後の人生を解説
ローズはタイタニック号沈没後、救命ボートによって救助され、救助船カルパチア号でニューヨークへ向かいました。
しかし、そこで彼女はもう「ローズ・デウィット・ブケイター」として生きることを選びません。
新しい名前として口にしたのが、
ローズ・ドーソン
でした。
ジャック・ドーソンの姓を自分の姓として名乗ったのです。
ローズはなぜ「ローズ・ドーソン」と名乗った?
ニューヨークへ到着した際、係員から名前を聞かれたローズは「ローズ・ドーソン」と答えます。
ここには大きく2つの意味があると考えられます。
一つは、ジャックを自分の中に残して生きていくという決意。
もう一つは、上流階級のローズ・デウィット・ブケイターとしての人生を捨て、自分で人生を選び直すという決意です。
タイタニック号に乗る前のローズは、母親ルースの意向によってキャルとの結婚を求められ、自分の人生を自分で選ぶことができませんでした。
そんなローズに「人生は贈り物」「何が配られるか分からない」と自由な生き方を教えたのがジャックでした。
だからこそ生還したローズが最初にしたことが、自分自身で新しい名前を選ぶことだったとも考えられます。
「ドーソン」という名字は単なるジャックへの恋愛感情だけでなく、
ジャックと出会って生まれ変わった新しいローズの象徴
なのでしょう。
母親の元には戻らず新しい人生を選んだ?
映画本編では、生還後のローズと母親ルースが再会して、その後どのような関係になったのかは描かれていません。
ただし、ローズが本名ではなく「ローズ・ドーソン」と名乗ったことから考えると、少なくとも以前と同じ生活へ戻るつもりがなかったことは明らかでしょう。
タイタニック号に乗る前のローズにとって、母親やキャルとの生活は豪華ではあっても、自分の意思で選んだ人生ではありませんでした。
ローズはジャックに出会ったことで、
「どんな人生を生きるかは自分で決めていい」
ということを知ります。
そしてタイタニック号沈没を生き延びたあと、それを本当に実行しました。
その後ローズが女優として働いていたことも劇中で明かされています。
裕福な家へ戻って守られて暮らすのではなく、ローズ・ドーソンとして自分自身の人生を一から始めたわけです。
キャルとはその後再会したのか
ローズと婚約していたキャル・ホックリーとは、その後どうなったのでしょうか。
映画では救助船カルパチア号の中で、キャルが生存者の中からローズを探している姿が描かれます。
しかしローズは身を隠し、キャルに声を掛けません。
老年期のローズは、このときがキャルを見た最後だったと語っています。
つまり、ローズとキャルがその後再会したことはありません。
キャルはその後別の女性と結婚し、父親の財産も相続します。
しかし1929年のウォール街大暴落によって財産に大きな打撃を受け、自ら命を絶ったとローズは語っています。
ローズがキャルのもとへ戻らなかったことで、2人の婚約関係も事実上そこで終わりました。
ローズにとってタイタニック号沈没は悲劇である一方、キャルや上流階級に決められていた人生から抜け出す転換点にもなったのです。
タイタニックのローズは結婚した?旦那や子供について
ジャックを深く愛していたローズですが、その後は別の男性と結婚しています。
ローズの旦那となった人物の姓は、
カルバート(Calvert)
です。
劇中ではローズについて調べたルイス・ボーディーンが、ローズ・ドーソンとして女優をしていたあと、カルバートという男性と結婚してアイオワ州シーダーラピッズへ移り、2人の子供をもうけたと説明しています。
ローズの結婚相手はカルバートという男性
ローズの結婚相手であるカルバートについて、映画では詳しい人物像は描かれていません。
名前よりも「カルバート」という姓が知られている程度で、
・いつ出会ったのか
・何歳で結婚したのか
・どんな仕事をしていたのか
・どのような夫婦生活だったのか
といったことは明かされていません。
老年期のローズが「ローズ・ドーソン・カルバート」として生きていることから、結婚後はカルバート姓を名乗ったと考えられます。
なお、ローズがジャックについて話した際、
これまで誰にも話したことがなく、自分の夫にも話していなかった
と明かしています。
つまりカルバートは、妻ローズの人生を大きく変えたジャック・ドーソンという男性の存在を知らないまま生涯を終えたことになります。
ジャックを愛していたローズが結婚できた理由
ここで疑問になるのが、
「ジャックをあれほど愛していたのに、なぜ別の男性と結婚したの?」
という点ではないでしょうか。
しかし、これはジャックを忘れたからとは考えにくいでしょう。
むしろ、別の男性を愛して結婚し、家族を作ることまで含めて、ジャックとの約束を守った結果だと考えることができます。
タイタニック号沈没直後、凍る海の中でジャックはローズに、生き延びてたくさんの子供を持ち、その成長を見届け、年老いて温かいベッドで死ぬよう語り掛けています。
そして何が起きても諦めず、生き抜くことを約束させました。
もしローズがジャックの死後、
「ジャック以外は愛さない」
「もう幸せにならない」
「人生を止めてしまう」
という選択をしていたなら、むしろジャックとの約束を破ることになります。
ジャックが望んだのは、ローズが自分の死に縛られて生きることではありません。
ローズ自身の人生を最後まで生きることでした。
だからこそローズが結婚し、家族を作ったことは、ジャックへの愛と矛盾していないのです。
ローズには子供や孫リジーがいる
ローズとカルバートの間には2人の子供がいたことが劇中の会話で明かされています。
そして映画の現代パートでローズに付き添っている女性リジー・カルバートは、ローズの孫です。
ローズ自身もリジーを自分の孫として紹介しています。
つまりジャックが海の上でローズに語った、
「生き延びて、子供をたくさん産み、その成長を見る」
という未来は、形は違っても実現しました。
ジャック自身がその家族の一員になることはできませんでした。
それでも、ジャックが命を懸けて守ったローズの人生から、子供や孫へ命がつながっていったと考えると、非常に重要な意味を持つ設定です。
タイタニックのローズは何歳まで生きた?ジャックとの約束を果たした人生
老年期のローズは非常に高齢ですが、具体的には何歳なのでしょうか。
タイタニック号沈没当時、ローズは17歳でした。
物語の現代パートは、それから84年後の1996年です。
劇中ではブロック・ロベットがローズについて、
「来月101歳になる」
と話しています。
そのため厳密には、現代パートのローズは100歳で、まもなく101歳と考えるのが最も正確です。
一般的な作品紹介では「101歳のローズ」と紹介されることもありますが、劇中の台詞に沿えば「101歳になる直前」ということになります。
老年期のローズは何歳だった?
1912年のタイタニック号乗船時、ローズは17歳。
そして84年後の1996年には100歳になっています。
つまりローズは、
ジャックが予言した通り、非常に長い人生を生きた
ことになります。
海の上でジャックは、ローズがその夜死ぬのではなく、年老いた女性になり、温かいベッドで人生を終える未来を口にしていました。
そして映画の最後では、老年のローズがまさに温かいベッドに横たわっています。
偶然ではなく、ジャックとの約束が最後まで果たされたことを示す演出と見ることができます。
馬・飛行機・旅行はジャックとの約束につながっている
映画終盤、ベッドで眠るローズの周囲には数多くの写真が並んでいます。
ここは『タイタニック』でも特に重要な場面です。
写真の中には、
・馬に乗るローズ
・飛行機に関わるローズ
・さまざまな場所を旅したローズ
など、活動的な人生を送ってきたことが分かる姿があります。
特に重要なのが、海辺で馬にまたがるローズの写真です。
タイタニック号の甲板でローズとジャックが未来について話した際、ジャックはサンタモニカの桟橋へ行き、ローラーコースターに乗り、海辺で馬に乗ろうと話していました。
しかもローズは上流階級の女性らしい横乗りではなく、男性のように馬をまたいで乗ってみたいと話しています。
そしてラストの写真では、ローズが実際に海辺で馬にまたがっている姿が映ります。
ジャックはそこにいません。
それでもローズは一人で、2人が語った夢を実現したのです。
写真は単なる旅行写真ではなく、ジャックとの会話を何十年後に回収する伏線になっています。
ローズはジャックに言われた通り「人生を諦めずに生きた」
ローズのその後を一言で表すなら、
「ジャックとの約束を守り続けた人生」
だったと言えるでしょう。
ローズは女優になりました。
旅をしました。
馬にも乗りました。
飛行機にも挑戦しました。
結婚しました。
子供を育てました。
孫にも恵まれました。
そして100歳を超えるほど長く生きました。
ラストの写真は、ローズがただ生存しただけではなく、自由に、積極的に、自分自身の人生を生きたことを視覚的に伝えています。
ジャックが救ったのはローズの命だけではありません。
それまで他人に決められた人生しか知らなかったローズに、
「自分の人生を自分で生きる」という生き方そのものを与えた
ともいえるのです。
タイタニックのローズの写真にはどんな意味がある?
映画のラストでローズのベッド横に映る写真には、非常に大きな意味があります。
初めて見ると「ローズの若い頃の思い出」としか感じないかもしれません。
しかし映画を最初から振り返ると、多くの写真がジャックとの会話やジャックが望んだローズの未来につながっていることが分かります。
ベッド横に並んだ写真はローズが歩んだ人生の証
ローズの写真に共通しているのは、
誰かに決められた人生ではなく、自分自身で選んだ人生
だということです。
17歳のローズは、裕福な家庭に生まれながらも自由ではありませんでした。
母親からは家のためにキャルと結婚することを求められ、服装や振る舞い、結婚相手まで周囲から決められていました。
ところがタイタニック号から生還したあとのローズは全く違います。
写真のローズは、世界を旅し、馬に乗り、飛行機にも関わり、自分が興味を持ったことへ次々と挑戦しています。
これこそ、ジャックがローズに見せた「自由な人生」です。
ラストで写真を映したあと、カメラがベッドに眠る老年のローズへ移ることで、
「この女性は約束通り、人生を最後まで生き抜いた」
ということが台詞を使わず表現されているのでしょう。
馬にまたがる写真はジャックとの会話を回収している
数ある写真の中でも、最も象徴的なのが馬の写真です。
ジャックはタイタニック号でローズに、サンタモニカへ行ったら海の中を馬で走ろうと話していました。
ローズはそれを実際に叶えています。
重要なのは、ジャックが亡くなったからその夢を諦めたのではないことです。
「ジャックがいないからできない」ではなく、「ジャックが教えてくれたから一人でもやる」
という人生を選んだのです。
だからこそ、馬の写真はローズのその後を象徴する一枚になっています。
ジャックとの恋は数日間でした。
しかし、その数日間がローズの残り約84年間を変えました。
映画が写真によって伝えているのは、恋愛がどれだけ長く続いたかではなく、一人の人間との出会いが、その後の人生をどれほど大きく変えることがあるのかなのでしょう。
夫や家族はジャックの存在を知っていたのか
ではローズの夫カルバートや子供たちは、ジャックについて知っていたのでしょうか。
少なくとも夫は知りませんでした。
老年のローズはタイタニック号での体験を語り終えたあと、ジャックについて、
これまで誰にも話したことがなく、夫にも話していなかった
と明かしています。
つまりジャックは、84年間ずっとローズの心の中だけに存在していました。
写真さえありません。
実在を証明する記録も残っていません。
それでもローズにとってジャックは確実に存在し、自分の人生を救ってくれた人物でした。
孫のリジーも、その場でローズの話を聞きながらジャックの存在を知ったと考えるのが自然です。
この設定から見ると、
ローズはジャックを忘れて新しい人生を歩んだのではありません。
ジャックとの記憶を誰にも語らず大切に持ち続けながら、それとは別に夫を愛し、子供を育て、自分自身の人生も生きたのでしょう。
人は過去の大切な人を忘れなければ、新しい人を愛せないわけではありません。
むしろ『タイタニック』が描いたローズのその後は、
ジャックへの愛を失わず、それでも人生を止めなかった女性の物語
と見ることができます。
タイタニック号沈没後、ローズは「ローズ・ドーソン」と名乗って新しい人生を始めました。
その後、女優として活動し、カルバートという男性と結婚。
2人の子供をもうけ、孫のリジーにも恵まれ、100歳を超えるほど長く生きています。
そしてベッドの横に並ぶ写真には、馬に乗ったり、飛行機に関わったり、世界を旅したりするローズの姿が残されていました。
それは、ジャックが命を懸けてローズに与えた人生を、ローズ自身が最後まで使い切った証ともいえます。
「ジャックを忘れたから結婚した」のではありません。
ジャックとの約束を守ったからこそ、ローズは結婚し、子供を持ち、新しいことに挑戦し、人生を諦めずに生き続けた。
そう考えると、映画の最後に映る何枚もの写真は、『タイタニック』という物語に対するもう一つの答えになっています。
ジャックとローズが一緒に過ごした時間は短くても、ジャックがローズに与えた「自由に生きる」という思いは、その後の約84年間ずっと生き続けていたのです。

